サバヌシ総会2022 緊急アンケート

●緊急アンケートについて

「サバヌシ総会2022」のテーマのひとつが、今、鯖江の「市民主役」の世界で頭をもたげてきたネガティブな要素について考えることです。
コロナ禍は、鯖江の「市民主役」にも重大な影響をもたらしました。
なんと言っても、市民が地域の中で活動するための必須基盤=人と人との「ネットワーク」が、根底から揺さぶられたからです。

実は、サバヌシ総会実行委員会内でも、今年度の「総会」を開くべきかどうかも含めて、そんな“壁”と向き合う必要性を感じていました。
ただ、ひとつあったのは、その“壁”は、果たしてコロナ禍が原因で生まれたものなのか?…という疑問です。

正直、実行委員会メンバーの感触でも、以前から一種の停滞感モチベーションの低下といった課題はどこかでまん延していて、コロナ禍をきっかけに、その課題が“壁”として立ち上がってきたのではというぼんやりした印象があったのです。

そこで、急遽、鯖江の市民活動、地域活動を担う団体・組織の皆さんに「緊急アンケート」を実施しました。
その結果から、今回の「総会」の本当のターゲーットを見極めたいというのが一番の目的です。
そのために回答者の皆さんにお願いしたのが、“きれいごと”ではなく「本音」で答えていただくこと。
短期間にもかかわらず、予想以上に多くのお返事をいただけたことや、その内容からも、その気持ちは多くの回答者の皆さんにも伝わったように思います。

この記事では、総会当日の発表資料をもとに、簡単にアンケートの結果を総括します。

※グラフをクリック(タップ)すると拡大表示されます

●回答者の属性と傾向

まずは、今回のアンケートの回答者層を確認します。


団体・組織の カテゴリー/活動期間
コアメンバーの年代

「地域活動」系の組織に関わる回答者が25%
「市民活動」(NPOや課題解決)系の組織に関わる回答者が65%の割合でした。

(組織の結成からの)活動歴は6年以上が90%を占め、ある程度の実績を継続的に上げている団体・組織関係者や個人からの回答が多いことを示しています。

また、組織の中心メンバーの年代は固まってはいませんが、30代~50代のいわゆる“壮年世代”に次いで、60代以上の組織が多いことから、どちらかといえば“若者世代ではない”年代のボリュームが大きいことが読み取れます。

●回答者の意識

次に、このアンケートの核でもある、回答者の意識課題認識についての結果です。

活動への意義/課題や問題の有無
課題や問題1位~3位/総合結果

自分たちの活動に意義を感じる度合いは、5段階評価の4以上の人が87.5%と圧倒的。
同じく問題や課題の存在を感じる度合いも、5段階評価の4以上の人が75%と4分の3を占めます。
活動の意義を感じるからこそ、「このままでいいのか?」という問題意識が強いともいえるかもしれません。

課題・問題として思うことを1位~3位まで選んでもらう中、過去、耳にすることの多かった「資金不足」よりも、「人材不足」「世代交替」「やる気の低下」の項目が上位にランクイン。
1位でのカウントを3点、2位を2点、3位を1点として回答数を乗算した「総合」ポイントでも 、「人材不足」「世代交替」 が断トツで上位2つとなりました。
これは、回答者の関わる組織や活動の歴史が比較的長いことや、運営メンバーの世代が高めなことを反映していると思われます。
また、選択肢のなかった「コロナ禍」関連の項目を「その他」として上げた回答者も多く、実際に苦しんだ経験が反映されていると考えられます。

以下は、課題・問題への記述回答です。
赤裸々な内容のコメントも多数ありました。

●コロナ禍の影響

コロナ禍における活動状況と影響についての回答です。

コロナ下での活動状況(規模の傾向)/コロナ禍前と比べた活動ボリューム

ある意味当然ながら、ごく一部を除いて活動が縮小されたことが見てとれます。
ボリュームの度合いはまちまですが、新型コロナが発生した当初に比べれば、工夫をしながら少しずつでも活動の維持を図ってきたと思われる比率になっています。

その工夫について、コロナ禍での活動のアイデアとして記述式で回答してもらいました。

さらに、コロナ禍での活動について、それぞれの「思い」を自由に記述してもらいました。

それぞれの立場、活動の中での心の声が伝わってくるようです。
「活動アイデア」と合わせて読むと、自己研鑽や活動の目的を再認識するなど、自分の足元を見つめるアプローチにもヒントが隠れていそうです。

そして最後は、今、目の前にある課題・問題と、コロナ禍との関わりについての質問です。

課題・問題とコロナ禍の関係

コロナ禍を直接の原因とした回答が4分の1近く。
ただ、「コロナ禍により増大」「以前からあった」の合計が70%を超える結果となり、課題・問題は“通奏低音”のように以前から存在していたとの認識を持つ回答者が多数のようです。
この点は、サバヌシ総会の実行委員会メンバーも同様の認識で、大いに参考になる結果でした。

●資料PDF

緊急アンケートの結果をまとめた、総会当日配布の資料(PDF版)は、以下のボタンから閲覧出来ます。

Leave a Comment